若君が唯がおなごであることを黙っていた理由(5話)

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アシガール5話。

手を怪我した若君を座らせて手当てするシーン。

 若君「ふく...」
 唯之助「えっ?」
 若君「お前...ふくか?」
 唯之助<まずい>
 唯之助「いえ...」
 唯之助<女とばれたらいくさのとき近くにいられなくなる>
 唯之助「ふくとは、何のことでござろうか」
 若君「...気のせいか」
 若君「お前には姉妹がおろう?」
 唯之助「いません。ふくなんて変な姫はいません!」
 若君「...え?」
 (しまったという顔をする唯之助)
 若君「お前は...」

このやりとりで若君にふくであることがバレてしまいますが、若君は唯之助がふく、つまりおなごだと分かっても足軽をやめさせようとはしませんでしたね。

その理由。

ふくを装った唯之助は若君に「私、必ず守りますから」と告げて去りました。

若君はこんなふくを「おもしろい」と思ったわけです。

そして、この5話の戦いで、実際に唯之助は若君を守りました。

守ってくれたのは、足軽になって現れた、あのときのふくだったと、若君は気づきます。

でも、ふくは自分のことを素直に「ふくです」と言おうとしません。

若君は、足軽として自分を守ってくれたふくに、(ふくと素直に若君に言えない)何か事情があると察したのではないでしょうか。

もしかしたら若君も、唯と同じように「ふくがおなごと知れたら戦に出すことはできなくなる」と思ったのかもしれません。

似たような理由ですがもうひとつ。

若君は阿湖姫との婚儀が先延ばしにされている状態でしたが、もし唯之助がおなごであることが周りにバレでも、そんなどこの馬の骨ともわからない女性に気安く近づくことはできないはずです。

だから若君は、唯之助がおなごであることを伏せておいた方が、近くで会えると思ったのではないでしょうか。

結局、若君は唯之助がおなごであることを隠し、じいの言う通り、お馬番に昇格させます。

そのおかげで若君は唯と楽しくデートしたり、さらに矢傷を負った若君を救うことができたのですから、若君には先見の明があったと言えるでしょう。