「心得た」の意味

アシガール12話。

唯が足軽の姿になって若君を呼び出し、大事なことを伝える場面。

 若君「姫は何をしておいでじゃ?」
 唯「私、どうしても聞いてほしいことがあって」
 若君「いかがした」
 唯「結婚したら立派な奥方になるよう一生懸命勉強しますし、大人しくするし、
   いろいろ束ねたりもしますけど」
 若君「うん」
 唯「戦のときは一緒に行きますから。
   結婚に浮かれてうっかりしてたけど、
   私の一番の願いは、若君の命を守り抜くことなんです。
   結婚するのと守るのと、どっちかひとつっていうなら、
   奥方になったら戦はダメって言われるなら、
   私...、結婚っていう形にはこだわらない」
(涙を流す唯)
(涙を拭う若君)
 若君「心得た。許す」
 唯「ほんとに?」
 若君「なればわしは二度と戦の無きよう、力を尽くすのみじゃ。
    お前を戦場にだすことのないようにの。
    これからはわしがお前を守る」
 唯「若君...」

このドラマで私が一番好きなシーンです(多分皆さんも)。

普通、ドラマって、もう少し前に感動的なクライマックスがあって、最後はふんわり終わることが多いと思うのですが、アシガールはこの最後の最後のシーンで感動を与えてくれますよね。

それはさておき、二人の会話に登場する「心得た」の意味について調べてみました。

若君は、返事をするときに、

「承知した」
「あいわかった」

などと使い分けていますが、「心得た」を使うのはこの、唯のお願いのときだけです。

「心得る」の意味は、「物事の事情や意味するところをよく理解する。のみこむ。わきまえる。」ということらしいです。

つまり、他の返事よりもしっかりと相手の気持ちを受け止めるときに使われていると思います。

そういえば、成之が若君を迎えに行く前、小平太に、

 「わしを信じてもらえるか?」

とたずねたときにも、

 「心得ました」

と返事をしていますよね。

この返事はそのくらい大事な意味を持っていると思うわけです。