アシガール2話。
山の中を歩いている唯之助が、成之とばったり出会い、
成之「(忠清様は)姫を娶(めと)られ、やがて城主となられるお方じゃ」
唯之助「姫?」
成之「国境に近い領主の姫なれば、羽木には大きな力と...」
唯之助「ちょっと待って!若君が姫をめとる?結婚?」
成之「松丸家の阿湖姫様じゃ。それはそれは愛らしい姫じゃそうな。松丸のお殿様もたいそう可愛がっておられるそうじゃ。忠清様とは似合いの夫婦になろう...」
というやりとりのあと、突然唯之助がいなくなり、
「あれはやはり...」
と成之がいう場面があります。
その言葉の意味。
アシガール1話で、成之は城に潜り込み、歩いている成之の後姿を若君と思い、
「若君様!唯之助です!仰せの通りやってまいりました!」
と、成之と若君を間違える場面がありますよね。
ぶつかってきた唯之助の顔を見た成之は、
「お前は...」
と成之がぼそっと口に出すのですが、おそらく、成之は唯之助がおなごではないかと、このときすでに感づいていたのではないでしょうか。
そして2話で、若君と姫との結婚を唯之助にしたとき、唯之助の慌てぶりをみて、
「あれはやはり...」
という確信的な言葉につながるわけです。
「...」の部分に言葉をいれるとすれば、
「あれはやはり(おなごか)」
となりますね。
成之に唯之助がおなごであることが知られてしまうと同時に、成之の聡明さが伝わってくるシーンです。
アシガールでは、こういう風な感じで登場人物の性格や育ってきた背景がわかってくることがよくあります。
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